リージョン移行
概要
別リージョンへの移行を実施します。移行については以下作業項目を実施します。
- 移行先リージョンの新規申し込みと既存環境のリソース確認
- 移行先環境の構築
- 移行作業用サーバーの構築
- 移行作業
- 環境切り替え
- 移行後不要リソースと移行元環境のリソース削除・廃止解約
※サーバーインスタンスの移行についてはスナップショットを用いて実施します。
注意事項
- リージョン移行実施期間中は二重拠点となります。
- スナップショットでの移行を想定しているため、一時ディスクやボリュームのデータは別途データ移行をしてください。
- Floating IPのIPアドレスは移行先に引き継げません。
- SIMグループの移動作業時に通信断が発生します。
- SIMグループの移動時、SIMに紐づいたIPアドレスおよびMECダイレクトに接続するネットワークは、新規払い出しとなるため、引き継ぐことができません。
- SIMグループは仮想データセンターに紐づけて作成されます。
- SIMが所属できるSIMグループは1つのみとなります。
- SIMグループの移動後は、移行元環境へはMECダイレクトを用いた通信ができなくなります。
- 5Gデータ通信端末側から、Compute DのvGWはPing応答しない仕様となっております。
- SIMグループの移動作業後、お客様要件を基に、セキュリティグループの設定内容をご確認ください。
下図は、リージョン移行する移行元と移行先の構成例を表した環境イメージ図となります。

移行先リージョンの新規申し込みと既存環境のリソースの確認
下図の赤破線枠箇所の移行先リージョンの新規申し込みと既存環境のリソース確認を行います。

- 移行先となるリージョンの申し込みをします。申し込みについては弊社営業担当へお問い合わせください。
※必要書類をご提出していただき、移行先リージョンの払い出しが行われます。
※システムのリソースとは別に移行作業用サーバーとオブジェクトストアのリソースも併せて申し込みしてください。
※移行期間中はデータ移行のためFloating IPがそれぞれの対象サーバー台数分必要になる可能性がありますので、必要な数を申し込みしてください。
- 既存環境のリソースを確認し必要な場合は変更申請をします。 最新のリソース申請書にて、オブジェクトストアの申し込み数量を確認してください。
※スナップショットを作成するためにはオブジェクトストアが必要になります。
※移行期間中はデータ移行のためFloating IPが、対象サーバーの台数分必要になる可能性がありますので、必要な場合は変更申請を実施してください。
移行先環境の構築
下図の赤破線枠箇所の移行先の環境構築を行います。
環境の構築の作業内容
1)ネットワークの作成- インスタンスを接続するネットワークを作成します。
詳細については以下をご参照ください。
ネットワークの作成
- ルーターの作成を実施します。
詳細については以下をご参照ください。
ルーターの作成
- インスタンスへのアクセス制御のためセキュリティーグループを作成します。 詳細については以下をご参照ください。
セキュリティーグループの作成
4) Floating IPの取得とアクセス許可申請
- Floating IPを取得します。
詳細については以下をご参照ください。
Floating IPのインスタンスへの割り当て
取得したFlating IPに対して、既存と新環境のコンソールへアクセスを許可する変更申請をします。
移行作業用サーバー構築
下図の赤破線枠箇所の移行作業用サーバーの構築を行います。
サーバー構築の作業内容
1) 移行作業用サーバーの作成構築- 移行作業用サーバーを移行先環境に構築します。 移行作業用サーバーはUbuntu 22で構築します。
移行作業用サーバーのフレーバーはスナップショットダウンロードのため、LSVM1.tinyを使用します。
移行作業用サーバーにFloating IPの割り当て後、インターネットへ疎通と名前解決できることを確認します。
お客様要件に従い、初期構築、OS設定を実施してください。
詳細については以下をご参照ください。
インスタンスの作成・起動
- 移行作業用サーバーの一時ディスクのファイルシステムのタイプを変更します。
3) 移行作業用サーバーにOpenStack CLI実行環境を構築
- 移行作業用サーバーにOpenStack CLI実行環境を構築します。
詳細については以下をご参照ください。
コマンドライン実行環境の設定
移行作業
下図の赤破線枠箇所の移行作業を行います。
移行作業の作業内容
1.移行対象サーバーのスナップショット作成- 移行対象サーバーをシャットダウンしスナップショットを作成します。
詳細は以下をご参照ください。
インスタンスの操作
※データ破損を避けるため、スナップショットの作成は必ずインスタンスを停止してから行ってください。
- 移行元環境から移行作業用サーバーにスナップショットをダウンロードします。
- 移行作業用サーバーから移行先環境へスナップショットをアップロードします。
4)インスタンスの作成・起動
- アップロードしたスナップショットを用いてインスタンスを作成します。
作成したインスタンスの再設定をお客様要件に従い実施します。
詳細は以下をご参照ください。
インスタンスの作成・起動
5)データ移行
- 一時ディスクやボリュームのデータを移行します。
移行元と移行先のサーバー間をインターネット経由で通信する場合は、それぞれのサーバーにFloating IPを割り当てたうえでセキュリティーグループの設定を追加してください。
6)動作確認
- お客様要件に従い動作確認を実施します。
環境の切り替え
下図の赤破線枠箇所の環境の切り替え作業を行います。
環境切り替えの作業内容
- 既存環境から移行先環境へ通信を切り替えます。 お客様要件に従って、DNSや宛先IPアドレスの切り替え作業を実施してください。
切り替え時には通信断が発生します。
- 動作確認をします。 お客様要件に従って、動作、疎通の確認を実施してください。
MECダイレクト切り替えの作業内容
- SIMグループ移動をします。 移行元のSIMグループから、移行先のSIMグループへSIMの移動作業を実施します。
SIMグループの移動時、SIMに紐づいたIPアドレスおよびMECダイレクトに接続するネットワークは、新規払い出しとなるため、引き継ぐことができません。
移動作業時には通信断が発生します。
詳細は以下をご参照ください。
SIMグループ移動
- IPアドレスの変更に伴う設定をします。 5Gデータ通信端末、MECダイレクト接続用ネットワークのIPアドレスが新規払い出しされているため、
お客様要件に従って、セキュリティーグループやサーバーなどに必要な設定を実施します。
- 動作確認をします。 お客様要件に従って、動作、疎通の確認を実施してください。
※ 5Gデータ通信端末側から、Compute DのvGWはPing応答しない仕様となります。
移行後不要リソースと移行元環境のリソース削除・廃止解約
下図の赤破線枠箇所の不要になったリソースの削除と廃止解約を行います。
削除・廃止解約の作業内容
- 移行作業用サーバーを削除します。 移行作業用サーバーが不要な場合は削除してください。
不要になった移行作業用サーバー、 Floating IPなど余分なリソースの変更申請をしてください。
- 移行元環境のリソースを削除します。 サーバーインスタンスやスナップショット、ボリュームやFloating IPの削除をします。
- 移行元環境の解約をします。 解約申請を実施します。