放送局向け中継局監視制御システムにdocomo MEC®を導入
初期導入コストを低減、運用効率も向上

導入のポイント

  • 放送局向けの中継局監視制御システムにdocomo MECを採用
    閉域回線とクラウドの安定利用でサービス向上
  • 監視制御サーバーをオンプレミスからクラウドに移行
    初期導入コストを削減し、運用・保守の効率も改善
  • 放送局向けの中継局監視制御システムにdocomo MECを採用
    閉域回線とクラウドの安定利用でサービス向上
  • 株式会社松栄電子研究所
    1979年の創立以来、お客様のニーズにお応えする形で製品を提供。監視
    制御技術・通信技術・省電力設計・Web監視制御ソフトウェアー・ASP
    センターなど医療機器を含め、全製品のハードウェア及びソフトウェアの
    開発・製造を行っています。とりわけ放送局向けの監視制御システムの分
    野で、高い信頼を得ています。

導入事例ダイジェスト

  • 放送局の中継局監視制御システムに
    docomo MECを導入
    コスト低減と運用効率を向上
    松栄電子研究所の放送局向けの監視制御システムでは、遠隔地にある放送機材の状態変化をサーバーで受信し、閉域通信で監視と遠隔制御を行っている。従来オンプレミスで運用していたが、docomo MECの導入に伴いクラウドに移行。これにより、サーバーの設置初期費用の削減、運用・保守の効率も改善され放送局からの信頼性も向上。ビジネス成長につながった。

放送局向け中継局遠方監視制御システムの課題

  1. 1

    初期導入での機材調達や 設定コストがお客様の負担に
    導入初期では、機材や設備の調達や環境構築の時間に伴うコストがかかり、自社およびお客様の負担となっていた。
  2. 2

    保守・運用の負荷が重く、 効率性の改善が必要
    サーバーと通信の運用が別会社のためメンテナンスが非効率。頻繁なアラートへの対応が必要で、障害原因の切り分けも困難。
  3. 3

    高いアベイラビリティとセキュリティへの要請
    24時間365日のアベイラビリティと高い水準でのセキュリティが求められ、従来設備では攻撃や災害に対し脆弱で、信用面で不安があった。

docomo MEC + アクセスプレミアムにより信頼性が大幅に向上

  1. 機材や設備調達にともなうお客様の初期コストを軽減
    導入に伴う機材の調達コストがクラウド化で大幅に軽減。設置にともなう物理コストや機器選定の手間も解消、導入期間も短縮。
  2. ドコモ環境への一元化により、運用保守の工数を削減
    ドコモの通信回線とMEC基盤を含めた環境に一元化することで、システムの安定性を高め、機器メンテナンスや運用保守の工数を削減。
  3. 災害時の復旧対応サービスの継続を担保
    堅牢かつ常に最新に保たれたクラウド環境により、セキュリティが向上し、災害時の対応も迅速化、お客様への継続したサービスの品質も向上。

docomo MEC 選定ポイントと選定の理由

最新技術を活用し付加価値を高められるか?

  • 将来の5G導入を見据え、リアルタイムでゆらぎのない通信を実現する最新のエッジコンピューティングを提供し、自社サービスの付加価値を向上する。

自社の運用保守作業負担を軽減できるか?

  • MEC基盤はドコモ側で常にアップデートされる。これまで自社の負担だった機器の監視や異常通知への対応がMECにより軽減され可用性とセキュリティが向上する。

サービスとしての信頼を高め、事業を拡大できるか?

  • オンプレミスと通信が分離し、保守・運用が非効率だった環境からドコモ基盤に一元化することで、信頼性が高まり新規のお客様からの引き合いも増えた。

お客様の声

  • 長年築いた放送局の現場の支持で成長を続ける
    創業以来、通信や計測技術の開発を進め、現在放送局向けの遠隔監視の設備が主要製品で全体の売上の約6割を締めています。全国各地の放送局のベテランの技術者の方から信頼をいただいてきました。当社の開発姿勢としては常にお客様の用途や仕様に基づいた機器の提供です。遠方にある中継局からの伝送映像の状態を確認することは、放送局様にとって重要事項です。この分野での放送局様の業務の負荷を軽減するために、docomo MECを導入し、コストと効率の改善を実現しました。今後もさらに放送分野でのサービスの向上を追求していきます。
  • docomo MEC採用で信頼が向上、商談増加
    放送局向け監視設備では、ドコモの閉域の通信回線のアクセスプレミアムを物理サーバーに引き込む形で10年以上運用してきました。通信の進化にも変化に対応してきており、現在FOMAのサービス終了に伴うLTEの移行が進んでいます。今後5Gへの対応も見据え柔軟に対応していく予定です。他のクラウド基盤も検討はしましたが、異種ベンダーのサービスの組み合わせよりはドコモの基盤を全面採用することで、障害の検知なども特定しやすく安定性も高まると判断しました。ドコモの閉域通信網のアクセスプレミアムとdocomo MECで一元化することで、システム全体の堅牢性が高まり、運用負荷も軽減されたと思います。

    また導入時にかかっていたサーバー費用が、クラウド化により解消され、さらに環境設定などの工数も低減したため、導入の日数も以前の2分の1以下になりました。完全クラウド化によってハードウェアの管理から開放され、社外からのアクセスも容易になり、お客様からの要望にきめ細かく対応出来るようになりました。放送機器の状態監視をおこなうシステム基盤は、以前はバージョンアップに伴う更新や緊急時の障害対応などの対応が必要で、弊社の運用・保守の工数も膨大でしたが、docomo MECに一括することで効率化したことも大きなメリットでした。放送における中継局は無人設備でありながら、24時間365日、高いアベイラビリティを求められる設備であり、その監視にも、同等の水準が求められます。その上で、docomo MECという信頼性の高いサービスを採用していることも、松栄電子研究所の信用につながり、お客様からの問い合わせや商談も増加しました。

放送局向け中継局監視制御システムに採用された
docomo MECとは?

    docomo MEC

    • docomo MECは、5Gの特長を最大限に活用できる「MEC」サービスです。MECとは、移動通信網において、お客さまにより近い位置にサーバーやストレージを配備する仕組みです。
    • 利用場所に近い拠点との通信により、大容量データを取り扱うデバイス利用におけるリアルタイムな処理に最適です。また、インターネットに出ない通信により、情報セキュリティリスクを低減できます。

    アクセスプレミアム

    • ドコモの「アクセスプレミアム」は、お客様専用のアクセスポイントネーム(APN)により、ドコモのモバイル網とお客様ネットワーク(企業LAN)をセキュアな閉域ネットワークで接続するサービスです。
    • インターネットを経由しない、セキュアな通信を実現するため、社外から安心、安全にお客様環境にアクセスできます。お客様の用途に応じて帯域確保型メニューをご用意しています。

中継局監視制御システム docomo MEC +
アクセスプレミアムでサービスを提供

テレビ放送は、テレビ局が制作した映像や音声を電波を使って放送塔から送出し、視聴者が家庭のテレビアンテナで電波を受信しテレビで視聴します。放送電波は、建物や地形の影響を受けることで安定した送出に課題があります。安定的に電波を送出し品質の高い放送を実現するために、放送局は、山頂などの標高の高い場所に中継局を設置します。中継局は、送信塔、送信機、アンテナ等の設備で構成され、放送局から送出された電波が安定的に家庭に届くように中継しています。このため、中継局の放送設備や機器の状態を確認し、必要に応じて機器を操作する必要がありますが、遠隔地にある中継局に技術者を常駐することは困難が伴います。

松栄電子研究所が提供する中継局遠隔監視制御システムは、中継局の各種設備、装置等の状態を監視し、状態の変化を松栄電子研究所が管理するサーバーに記録します。異常発生時には、音声警報及びメール送信でお知らせします。放送局の担当者は、「中継局監視制御システム」へブラウザを利用したWeb画面でアクセスし、常時監視及び必要に応じて再起動や設定変更などの制御を実施します。松栄電子研究所は、中継局遠方監視制御システムの構築時に担っていた機器の設定構築や運用管理作業をdocomo MEC側に一任したことで、システムの運用保守に集中できるようになりました。ドコモのクラウド基盤を利用し、可用性が高まったことでサービスの信頼性が向上しました。