人々の豊かな生活を実現する社会インフラの
状態監視計測サービスをdocomo MEC®で守る

導入のポイント

  • 人手を介さず24時間365日見守り可視化
    全国約650kmの情報通信トンネルの監視データを蓄積
  • データサーバーをオンプレミスからクラウドへ移行
    サーバーの保守点検や交換不要で安定的に運用
  • お客様から高い信用を得られるブランド力
    NTTドコモブランドのクラウドサービスで安心
  • 通信土木コンサルタント株式会社
    1971年の創業以来、情報通信インフラの設計から保守まで一貫して手がけている。現在は、敷設後40年以上経過した地下の通信用トンネルの保守点検・補修を主体に、蓄積したノウハウをもとに様々な社会インフラ分野のコンサルタントにも業容拡大している。

導入事例ダイジェスト

  • センサーデータの転送先をdocomo MECへ移行
    途切れないサービス提供が可能に
    通信土木コンサルタントでは、情報通信トンネルなどの社会インフラを守るため、異常がないかを常にモニタリングしている。通信ケーブルなどが多数収容された情報通信トンネルでは、坂田電機の提供する変位計などのセンサーとそのデータを閲覧する「DABROS」システムが活躍する。これまでは自社内サーバーにデータを収容していたが、運用の効率化と途切れないサービス提供を目指してクラウドへ移行。docomo MECの導入に至った。

自社サーバー環境で生じていた課題

  1. 1

    シャットダウンによる
    サービス途絶
    社内サーバーと同じ場所にあるため、誤って電源を切られてしまうリスクや、年に1~2回ビル全体の電源設備メンテナンスによるシャットダウンで、正常に再起動できるか不安があった。
  2. 2

    保守作業や
    物理的な管理の負担
    転送データを坂田電機内のサーバーから、DABROSシステムが組み込まれた自社サーバーに移行したが、保守作業の負担に加えて、シャットダウンのたびに遠隔での再起動が必須となっていた。その際、問題なく再起動するかという不安がつきまとっていた。
  3. 3

    サーバーの老朽化による
    効率性の低下
    シャットダウンしてしまったときに再起動する必要があるが、十数年前に導入したサーバーであったため、数分の時間が必要になる。ハードディスクやCPUの古さゆえ、レスポンスが悪いという課題も浮き彫りとなっていた。

DABROS+docomo MECで高効率化

  1. クラウド化により
    保守点検不要
    途切れないサービス提供
    オンプレミス環境において保守点検のためのシャットダウンがないため、計測データの閲覧サービスが止まることがなくなった。再起動に伴う挙動への不安も解消した。
  2. 物理メンテナンス不要
    再起動時の不安も解消
    指示を仰ぎながらの保守作業や、遠隔による操作が不要になった。物理サーバーがなくなったおかげで、誤ってシャットダウンしてしまう不安もなくなった。
  3. 信頼のブランド力
    安全性とサービスの向上
    NTTドコモブランドのサービスで、セキュリティも確保されているため、お客様から高い信頼感を得られる。オンプレミス環境と比較して、高いレスポンスが得られるのも、顧客満足度向上につながっている。

docomo MEC 選定ポイントと選定の理由

現行のデータ閲覧サービスと同様なサービスで運用可能なこと

  • DABROSの提供元である坂田電機では、「水位観測クラウドサービス」をdocomo MECで運用していた。この実績を踏まえ、現行のサービス品質にも適用できると判断した。

わかりやすく予算管理のしやすい料金体系

  • データ転送量が期間によって大きく増減するため、データ転送量による従量課金では予算管理が難しい。docomo MECでは定額制のプランなので、全体のコストを把握しやすかった。

強固なセキュリティ対策お客様からの信頼感を獲得

  • リバースプロキシでDDoS対策が可能で、セキュリティ面で安心できる。しかも、NTTドコモというブランド力でお客様からの信頼感も高かった。

お客様の声

  • クラウド化は業務効率化と信頼性向上への道
    情報通信トンネルは、都市部を中心に通信ビル間を結ぶ網のように張り巡らされています。一方で都市部の地下空間はライフラインなどの地中構造物で輻輳(ふくそう)化しています。近年、地下鉄の延伸、ゲリラ豪雨対応の地下調節池建設、再開発事業に伴う高層ビル建設など、地下の過密化と相まって、既設地下構造物に近接して工事を行うケースが増えています。近接工事による影響を最小限にするため、より繊細な状態監視と工事管理へのタイムリーなフィードバックが重要となっています。

    常時監視とリアルタイムな計測データ配信は、坂田電機様が展開する計測システムを導入することで、きめ細かい管理ができるようになりましたが、今度はデータを転送していた弊社内サーバーの老朽化という問題に直面しました。

    そこで、坂田電機様が、水位観測データを収容するのに利用しているというdocomo MECのクラウドシステムを当社でも導入することを決めました。モニタリングに人手をかける時代からセンサーやカメラを使うような時代に変化する中で、データ格納場所も自社サーバーからクラウドサーバーへと変化・発展しています。それにより業務効率化と信頼性向上への期待を寄せています。
  • 信頼できる企業の導入実績が決め手
    社内にあるサーバーの老朽化が問題になり、「新しいサーバーを導入して、バージョンアップしたシステムを組み込もうか」と考えていたときに、社内から「クラウド化するのはどうだろうか」という声が聞こえてきました。

    そこで、坂田電機様に相談したところ、実は、以前使っていた社内サーバーはすでになく、観測データはクラウドサーバーへ伝送しているというのです。利用しているのがdocomo MEC。3年近く運用しているが特段の問題もないということで、当社でもdocomo MECシステムを導入することになりました。やはり、実績のあるサービスは安心できます。

    構築は2023年3月から始まり、運用は6月に開始しています。運用には全く不安を感じていません。

情報通信トンネルの状態監視ソリューションについて

    docomo MEC

    • docomo MECは、5Gの特長を最大限に活用できる「MEC」サービスです。MECとは、移動通信網において、お客様により近い位置にサーバーやストレージを配備する仕組みです。
    • 利用場所に近い拠点との通信により、大容量データを取り扱うデバイス利用におけるリアルタイムな処理に最適です。また、インターネットに出ない通信により、情報セキュリティリスクを低減できます。

    DABROS(坂田電機株式会社)

    • DABROSは坂田電機が開発し、通信土木コンサルタントが利用しています。重要な社会的インフラ事業の施工管理に利用される現場のデータを、遠隔地で閲覧できるWebアプリケーションです。
    • 通信トンネルに設置されているセンサー、ロガーと現場PCのシステムで構成され、Webでロガーやセンサーのデータ表示が行えます。
    • 鉄道の運行、再開発事業などの都市土木、ダムや橋梁など、山留、変状、軌道、GNSS(Global Navigation SatelliteSystem:全地球航法衛星システム)など多岐にわたる計測に対応しています。

首都圏エリアで約300km、全国で約650km、
日々の通信を支える情報通信トンネル

都市の地下で、通信ネットワークを強固に守る情報通信トンネル。その長さは全国650kmにも及びます。通信土木コンサルタントは、長年にわたってそれらの設計に携わってきました。情報通信トンネル建設後は、定期的に保守・点検を行い、維持管理に努めています。

近年、都市部では市街地再開発事業等に伴い、情報通信トンネルの近傍で土木建築工事が行われるケースが増えています。工事主体である施主様、および工事関係者様と共に、工事着手前に情報通信トンネルに悪影響を及ぼさないか、予めシミュレーションを行います。

さらに、工事中は工事による影響範囲をトンネル内に設置した変位センサーで常時計測します。それらのデータはリアルタイムで工事関係者に配信され、トンネル内の変状を常時確認しながら工事を進めています。