仮想マシンとの接続

概要

本項では、Compute V を例に、MECダイレクトを用いて仮想マシンと SIM を接続する方法を説明します。

SIMグループとVGWの確認

最初にSIMグループとVGWが適切に設定されているか確認します。確認には SIM＆サービス管理の画面を開き通信を行うSIMが所属しているSIMグループ名をプルダウンより選択します。

SIMグループやVGWの設定を変更した後は端末の再起動や機内モードのOFF->ONを行うと設定が反映されます。

SIMグループ
- SIM登録・管理タブをクリックしSIMの電話番号がリストに表示されていることを確認します。
  表示される電話番号は先頭の0を除いて81を付加したものとなります。例えば020-1234-5678の電話番号を持つSIMが登録されていると表示される電話番号は 812012345678 です。
- 対象のSIMが利用中でオンライン状態になっていることを確認します。
  SIM状態が利用中でない場合はSIMが正しく登録されていない可能性があります。その場合はお問い合わせフォームより連絡をお願いします。
  セッション状態がオンラインでない場合はSIMを入れた端末の電源がオフになっているか、電波状況が悪い状態になっている可能性があります。
VGW
- VGW タブをクリックしサービス利用のスライドボタンが ON になっていることを確認します。
  OFF になっている場合はVGWが利用できません。その場合はお問い合わせフォームより連絡をお願いします。
- 接続方法が Connect または Direct になっていることを確認します。
- ロケーション名とテナント名が、通信に使用するCompute Vと同じ名称になっていることを確認します。
  違う名称が表示されている場合は別のSIMグループを選択します。
- 接続先サブネットがCompute Vの MECダイレクトネットワークのネットワークアドレスと一致していることを確認します。

端末の設定

端末に必要な設定をします。設定してもSIM状態がオンラインにならないなどの場合は端末の再起動や機内モードのOFF->ONを行ってください。
端末APN/DNNは以下のとおり設定ください。

プロファイル名：（自由に設定してください）
APN名： mobile.d-oic.com
ユーザ名：なし
パスワード：なし
認証方式：なし
IPタイプ： IPv4
IPタイプ（ローミング）： IPv4

※認証方式欄に「なし」以外を指定すると接続できません。ご注意ください。

MEC基盤の設定

ここではCompute Vを使用した場合を説明します。

Compute Vに、通信を行うサーバーを構築します。Compute VのApacheウェブサーバーを基準にMECダイレクト™で必要な設定を行います。

Apacheウェブサーバーを参考にウェブサーバーを構築します。
vAppをパワーオフします。

vAppに MECダイレクトネットワークを追加します。

仮想マシンに繋げるネットワークをフロントネットワークからMECダイレクトネットワークに変更します。
IPモードは固定-IPプールを選択します。MECダイレクトネットワークの空いているIPから自動的に割り当てられます。

vAppをパワーオンします。

仮想マシンに接続したMECダイレクトネットワークのNICにルーティング情報を設定します。
MECダイレクトのIPアドレス帯に転送される通信が、MECダイレクトネットワークのゲートウェイアドレス(xxx.xxx.xxx.254)を経由するようにします。この設定は仮想マシンにログインして ip route などのコマンドを使用して設定します。

MECダイレクトIPアドレス帯

Direct接続	Connect接続
10.160.0.0/11	100.74.128.0/18

通信をテストする

端末から通信を行います。仮想マシンのMECダイレクトネットワークに割り当てられたIPアドレスを、仮想マシンの詳細やifconfigなどで確認しておきます。この通信テストではSIMを入れたモバイルルーターなどに作業端末を接続した状態で行います。作業端末はLinuxPCやMacなど、モバイルルーターに接続できて下記コマンドを実行できるものを選択します。

ping
1. 作業端末から仮想マシンに割り当てられたIPアドレスを使用してpingコマンドを実行します。
```
$ ping xxx.xxx.xxx.xxx 
```
2. 応答が返ることを確認します。
ウェブページ
1. 作業端末から仮想マシンに割り当てられたIPアドレスを使用してcurlコマンドを実行します。
```
$ curl xxx.xxx.xxx.xxx 
```
2. ウェブページのHTMLが返ることを確認します。