vApp
vApp とは、同一仮想データセンター内の複数の仮想マシンをグループとしてまとめて管理する機能です。 概要
仮想マシンをグループ化することにより、起動、停止などの操作を一括して行うことができます。
また、組織あるいは一部のユーザーやグループに対して、同一 vApp 内の仮想マシン全ての内容を確認する権限や設定等の編集を行う権限を付与できます。
権限を適切に設定することによって、同一組織の中のユーザーそれぞれの役割や管轄によって必要十分となる仮想マシンへのアクセスをコントロールできます。
アクセス権限のコントロールは vApp の強力な機能の1つです。仮想マシン単体だとマシンの作成者、もしくは管理者の権限を持ったユーザーしかマシンにアクセスできません。しかし、 vApp の共有設定によって、開発者権限のユーザーが他ユーザーの作成した仮想マシンにアクセスできます。
開発チームのメンバー全員に管理者権限を付与することは、他のシステムへのアクセスを可能にするなどの危険性を伴います。共有設定によって適切な vApp および内部の仮想マシンへのアクセス権限を与えることで開発者権限のままチームでのシステム開発が容易になります。
テンプレートの仮想マシン、新規仮想マシン、または両方の組み合わせを使用して新規vAppを作成できます。 vAppの新規作成
手順
- 左側のペインで vApp をクリックし、 新規 メニューから 新規 vApp をクリックします。
- 名前、必要に応じて説明を入力します。
名前は管理画面に表示される名称です。
説明はvAppの役割を示す名称を入力します。空にすることもできます。入力したら、 作成 ボタンをクリックします。
vAppに仮想マシンを追加できます。 vAppへの仮想マシンの追加
前提条件
- vAppに仮想マシンを追加するためには、組織管理者またはvApp作成者である必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、仮想マシンを追加したいvAppの アクション をクリックし、 仮想マシンを追加 を選択します。
- 名前とコンピュータ名、説明を入力します。
名前は管理画面に表示される名称です。
コンピュータ名は仮想マシンのホスト名です。英数字とハイフンのみを含めることができます。デフォルトでは名前がコンピュータ名となりますが、仮想マシンに別のホスト名を割り当てる場合はコンピュータ名を変更します。
説明は仮想マシンの役割を示す名称を入力します。空にすることもできます。
また、タイプは テンプレートから を選択し、テンプレートから Ubuntu18 を選択します。 - サイズ変更ポリシーのプルダウンから 1.Tiny を選択します。その他項目はそのままで、 OK ボタンをクリックします。
vAppを開始すると、vApp内でパワーオンされていない仮想マシンがすべてパワーオンされます。 vAppの開始
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、開始したいvAppの アクション をクリックし、 パワーオン を選択します。
vAppを停止すると、vApp内の仮想マシンがすべてパワーオフまたはシャットダウンされます。 vAppの停止
一部のアクションを実行する前にvAppを停止する必要があります。たとえば、カタログへの追加、コピー、移動などが挙げられます。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、停止したいvAppの アクション をクリックし、 パワーオフ を選択します。
- OK ボタンをクリックします。
vAppをサスペンドして現在の状態を保存できます。 vAppのサスペンド
サスペンド状態にすると、メモリの内容を保持しつつvAppの動作を一時停止できます。
前提条件
- vAppは実行されている必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、一時停止したいvAppの アクション をクリックし、 サスペンド を選択します。
vAppのサスペンド状態を破棄できます。 vAppのサスペンド状態の破棄
前提条件
- vAppはサスペンド状態である必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、一時停止状態を破棄したいvAppの アクション をクリックし、 サスペンド状態を破棄 を選択します。
仮想マシンをリセットすると状態 (メモリ、キャッシュなど) はクリアされますが、vAppおよび仮想マシンは実行し続けます。 vAppまたは仮想マシンのリセット
前提条件
- vAppが起動されていて、仮想マシンの電源が入っている必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、リセットしたいvAppの アクション をクリックし、 リセット を選択します。
vAppから仮想マシンを削除できます。 vAppからの仮想マシンの削除
前提条件
- 仮想マシンはパワーオフされている必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックし、仮想マシンを削除したいvAppの 詳細 をクリックします。
- 詳細画面左側のペインから 仮想マシン を選択します。削除したい仮想マシンの左にある三点リーダーをクリックし、 削除 を選択します。
- 削除 ボタンをクリックします。
vAppは、所属する組織内の他のグループまたはユーザーと共有できます。アクセス制御の設定により、共有vAppで実行可能な操作が決まります。 vAppの共有
また、管理者は共有設定に関わらず、すべてのvAppの参照および操作が可能です。
手順
-
左側のペインで vApp をクリックし、共有したいvAppの 詳細 をクリックします。
-
詳細画面左側のペインから 共有 をクリックし、 編集 を選択します。
オプション 操作 組織の全員 このオプションを選択します。 特定のユーザーとグループ このオプションを選択し、共有する対象のユーザーとグループをクリックします。 -
ユーザー のユーザーまたは グループ のグループに対して アクセスレベル を選択します。完了したら、 共有 ボタンをクリックします。
オプション 説明 完全コントロール ユーザーは、vAppを開いて開始し、vAppテンプレートとして保存 (カタログに追加) でき、さらに所有者の変更、カタログへのコピー、およびプロパティの変更を行うこともできます。 読み取り/書き込み ユーザーは、vAppを開いて開始し、vAppテンプレートとして保存 (カタログに追加) でき、さらにカタログへのコピーとプロパティの変更を行うこともできます。 読み取り専用 ユーザーは、vAppおよびvAppの詳細の参照のみを行うことができます。カタログへのコピーやプロパティの変更など、vAppに対する操作はできません。
vAppを削除すると、組織からも削除されます。 vAppを削除
前提条件
- vAppは停止している必要があります。
手順
- 左側のペインで vApp をクリックします。その後、削除したいvAppの アクション をクリックし、 削除 を選択します。
- 削除 をクリックします。